先に答え:この本は何に使える?
異質な観察を増やす。この考え方を自分の課題に当てはめたいなら、『The Innovator's DNA』を読む意味がある。
この本の考え方は、現実でも使えるか
『The Innovator's DNA』が示す答えは、「異質な観察を増やす」である。本書は、この考えをイノベーション行動・探索の判断にどう使うかを説明する。
使いやすい条件
- イノベーション行動について、知識の収集ではなく具体的な判断基準がほしい人
- 「問いを仮説へ変える」を自分の仕事や生活で試したい人
そのまま使わない方がよい条件
- イノベーション行動の全体像より、すぐ使えるチェックリストだけを短時間で探している人
- 探索行動が多くても、選択と事業化能力がなければ成果にならないを受け入れにくい人
3M:技術の組み合わせを顧客課題へつなげる
Jeff Dyer、Hal Gregersen、Clayton Christensen/Harvard Business Review Press/2011年/ISBN 9781422134818/英語版
本書は、何をどう説明しているか
『The Innovator's DNA』は、革新的な発想は才能だけでなく、関連づけ、質問、観察、実験、ネットワークの行動から生まれるという視点から、異質な情報と現場接点を増やし、仮説を小さく試す習慣を組織化する方法を示す。本稿では内容紹介にとどまらず、既存の評価軸では捉えにくい未充足の進歩を探す開発状況を起点に、行動障壁、同じ目的を満たす別の選択肢、事業KPI、財務への波及まで検討する。
1. いちばん伝えたいことと、読む前に置くべき問い
いちばん伝えたいことと、読む前に置くべき問い
『The Innovator's DNA』の中心は、革新的な発想は才能だけでなく、関連づけ、質問、観察、実験、ネットワークの行動から生まれるという主張にある。ここで重要なのは言葉を覚えることではなく、現在の事業で何を誤認している可能性があるかを問うことだ。異質な情報と現場接点を増やし、仮説を小さく試す習慣を組織化するという手順を、自社の顧客、競合、能力、収益構造に置き直して初めて実務で使える。



