先に答え:この本は何に使える?

『Positioning』の価値は、顧客が使う比較軸を特定するという見方を、実際の判断に使えるところにある。

01顧客が使う比較軸を特定する
02一つの選択理由へ絞る
03想起と比較勝率で検証する
AMAZON.CO.JPこの本をAmazonで見る
書籍情報

Al Ries、Jack TroutWarner Books1981年/ISBN 9781932378252英語版

本書は、何をどう説明しているか

『Positioning』は、競争は商品の機能表ではなく、顧客の頭の中にある比較軸と記憶の場所で決まるという視点から、既存のカテゴリー認識を起点に、短く識別できる選択理由を反復する方法を示す。本稿では内容紹介にとどまらず、選択肢が多すぎて違いを処理できない顧客が、失敗を避けながら候補を絞る状況を起点に、行動障壁、同じ目的を満たす別の選択肢、事業KPI、財務への波及まで検討する。

1. いちばん伝えたいことと、読む前に置くべき問い

『Positioning』の中心は、競争は商品の機能表ではなく、顧客の頭の中にある比較軸と記憶の場所で決まるという主張にある。

ここで重要なのは言葉を覚えることではなく、現在の事業で何を誤認している可能性があるかを問うことだ。既存のカテゴリー認識を起点に、短く識別できる選択理由を反復するという手順を、自社の顧客、競合、能力、収益構造に置き直して初めて実務で使える。