先に答え:この本は何に使える?
判断目的を一文にする。この考え方を自分の課題に当てはめたいなら、『Storytelling with Data』を読む意味がある。
この本の考え方は、現実でも使えるか
『Storytelling with Data』が示す答えは、「判断目的を一文にする」である。本書は、この考えをデータ可視化・意思決定の判断にどう使うかを説明する。
使いやすい条件
- データ可視化について、知識の収集ではなく具体的な判断基準がほしい人
- 「比較に不要な要素を削る」を自分の仕事や生活で試したい人
そのまま使わない方がよい条件
- データ可視化の全体像より、すぐ使えるチェックリストだけを短時間で探している人
- 明快な図は因果の証明ではなく、都合の悪い尺度や母数を隠せば誤誘導になるを受け入れにくい人
Tableau:探索用画面と意思決定用の一枚を分ける
Cole Nussbaumer Knaflic/Wiley/2015年/ISBN 9781119002253/英語版
本書は、何をどう説明しているか
『Storytelling with Data』は、グラフは情報を載せる器ではなく、相手に何を理解しどう判断してほしいかを設計する手段であるという視点から、文脈と結論を定め、不要物を除き、視線の順序と比較軸を明確にする方法を示す。本稿では内容紹介にとどまらず、限られた会議時間で複数指標を読み、資源配分を決める経営者や現場責任者を起点に、根源的な欲求、行動障壁、同じ目的を満たす別の選択肢、事業KPI、財務への波及まで検討する。
1. いちばん伝えたいことと、本書固有の射程
いちばん伝えたいことと、本書固有の射程
『Storytelling with Data』の核は、グラフは情報を載せる器ではなく、相手に何を理解しどう判断してほしいかを設計する手段であるという主張にある。文脈と結論を定め、不要物を除き、視線の順序と比較軸を明確にするという考え方は、施策を増やすための型ではない。現状の意思決定で何を成果と誤認し、どの前提を検証できていないかを明らかにするために使う。



