CHAPTER 02 / CHECKどこまで使えるかを、別の角度から確かめる
7. 他の考え方と組み合わせる
デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 第4版の考え方だけで仕事のすべてを説明することはできません。
SNS・コミュニティの課題は、顧客の状況だけでなく、競争環境、組織能力、予算、流通、規制、技術の変化にも影響されます。本書を中心に置きつつ、別の説明が成り立たないかも確認します。
たとえば媒体ごとの流行より、誰と何を共有したくなるかを設計するという考え方が有効でも、顧客が商品を見つけられない、在庫がない、価格が高すぎる場合は選択されません。認知、理解、入手、利用、継続のどこが制約なのかを分けると、マーケティングだけで解けない問題も見つかります。
また、競合は同業他社に限りません。顧客は従来のやり方を続ける、内製する、購入を後回しにすることもできます。仲間とつながり、自分らしさを表したいという気持ちが、どの代替で満たされているのかまで見ることで、本書の方法を使う範囲が明確になります。
8. 一週間で試す進め方
初日は反応が高い投稿を、役立ち・共感・自己表現・会話の四理由で分類することから始めます。
二日目は観察した事実と自分の解釈を分け、三日目は別の説明を二つ出します。四日目に最も小さく試せる変更を決め、五日目から実行します。大きな成功を狙うより、前提の間違いを早く見つけることが目的です。
確認には保存、指名検索、サイト再訪、購入、紹介を使います。ただし、すべてを同時に追う必要はありません。最初に動く数字を一つ、その後に続く事業成果を一つ、悪化してはいけない品質を一つ選びます。三つに絞ると、結果の解釈と次の判断がしやすくなります。
一週間後は成功か失敗かの二択にせず、誰には効いたか、どの状況では効かなかったか、想定外の行動は何かを振り返ります。Instagram、TikTok、YouTubeを同じ投稿の配信先にせず、利用姿勢の違いで役割を分けるという本書固有の視点も使い、次の実験で対象、表現、タイミングのどれを変えるか決めます。
9. デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 第4版ならではの学び
デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 第4版ならではの学び
Instagram、TikTok、YouTubeを同じ投稿の配信先にせず、利用姿勢の違いで役割を分けるという点が、この本を他の入門書と区別します。媒体ごとの流行より、誰と何を共有したくなるかを設計するという考え方を、現場の選択に落とすための重要な手がかりです。
SNS・コミュニティでは、知識を知っていることと実際に使えることの間に差があります。反応が高い投稿を、役立ち・共感・自己表現・会話の四理由で分類するという小さな行動へ変えることで、自社の条件に合う部分と合わない部分が見えてきます。
10. おすすめする人と読後の問い
おすすめする人と読後の問い
投稿数と反応は増えても、想起、購入、継続へつながらないと感じている人、SNS・コミュニティの全体像を短時間でつかみたい人、チームの共通言語を整えたい人に向いています。一方、すでに高度な専門手法だけを探している人は、必要な章を選んで読む方がよいでしょう。