先に答え:この本は何に使える?
価値差で顧客を分ける。この考え方を自分の課題に当てはめたいなら、『Monetizing Innovation』を読む意味がある。
この本の考え方は、現実でも使えるか
『Monetizing Innovation』が示す答えは、「価値差で顧客を分ける」である。本書は、この考えを価格戦略・支払意思の判断にどう使うかを説明する。
使いやすい条件
- 価格戦略について、知識の収集ではなく具体的な判断基準がほしい人
- 「開発前に支払意思を測る」を自分の仕事や生活で試したい人
そのまま使わない方がよい条件
- 価格戦略の全体像より、すぐ使えるチェックリストだけを短時間で探している人
- 表明した支払意思と実購買は異なり、競争反応と導入負荷も含める必要があるを受け入れにくい人
Adobe:買い切りから継続利用価値へ価格指標を変える
Madhavan Ramanujam、Georg Tacke/Wiley/2016年/ISBN 9781119240860/英語版
本書は、何をどう説明しているか
『Monetizing Innovation』は、製品を作ってから価格を付けるのでなく、支払意思と価値差から製品・収益モデルを設計するという視点から、顧客セグメント、価値、支払意思、パッケージ、価格指標を開発前に検証する方法を示す。本稿では内容紹介にとどまらず、同じ機能でも利用規模、損失回避、成果の大きさで価値が異なる購買状況を起点に、行動障壁、同じ目的を満たす別の選択肢、事業KPI、財務への波及まで検討する。
1. いちばん伝えたいことと、読む前に置くべき問い
いちばん伝えたいことと、読む前に置くべき問い
『Monetizing Innovation』の中心は、製品を作ってから価格を付けるのでなく、支払意思と価値差から製品・収益モデルを設計するという主張にある。ここで重要なのは言葉を覚えることではなく、現在の事業で何を誤認している可能性があるかを問うことだ。顧客セグメント、価値、支払意思、パッケージ、価格指標を開発前に検証するという手順を、自社の顧客、競合、能力、収益構造に置き直して初めて実務で使える。



