先に答え:この本は何に使える?
答えより良い問いを置く。この考え方を自分の課題に当てはめたいなら、『Multipliers』を読む意味がある。
この本の考え方は、現実でも使えるか
『Multipliers』が示す答えは、「答えより良い問いを置く」である。本書は、この考えを人材活用・リーダーシップの判断にどう使うかを説明する。
使いやすい条件
- 人材活用について、知識の収集ではなく具体的な判断基準がほしい人
- 「才能へ難しい課題を渡す」を自分の仕事や生活で試したい人
そのまま使わない方がよい条件
- 人材活用の全体像より、すぐ使えるチェックリストだけを短時間で探している人
- 難しい課題を渡すだけでは育成にならず、支援と失敗許容幅が必要であるを受け入れにくい人
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Liz Wiseman/HarperBusiness/2010年/ISBN 9780061964398/英語版
本書は、何をどう説明しているか
『Multipliers』は、優れたリーダーは自分が答えを出すより、周囲の知性と当事者意識を引き出すという視点から、問い、挑戦、討論、責任、才能配置によってチームの能力を増幅する方法を示す。本稿では内容紹介にとどまらず、優秀な上司が先回りするほど、現場が考えなくなる組織状況を起点に、行動障壁、同じ目的を満たす別の選択肢、事業KPI、財務への波及まで検討する。
1. いちばん伝えたいことと、読む前に置くべき問い
『Multipliers』の中心は、優れたリーダーは自分が答えを出すより、周囲の知性と当事者意識を引き出すという主張にある。
ここで重要なのは言葉を覚えることではなく、現在の事業で何を誤認している可能性があるかを問うことだ。問い、挑戦、討論、責任、才能配置によってチームの能力を増幅するという手順を、自社の顧客、競合、能力、収益構造に置き直して初めて実務で使える。



